| 「自然のリズムに従って生きる、自然の力を生かすものづくり」とは、自然を知ること、科学することから始まります。共働学舎新得農場代表の宮嶋望さんは、大学でエネルギーを研究した理科系人間。早起きがいいことも、マイナスイオンが美肌にいいことも、ちゃんと科学で説明がつくのです。 |
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「寝る子は育つ」を科学すると
よく、太陽とともに生活すると良いといわれますが、理由があるのですか。
宮嶋(以下宮):動物は朝日を浴びると、肝臓にスイッチが入ります。食べ物を「分解」する酵素が活動し、昼間活動するエネルギーとなる。昼間のエネルギーは電位(エネルギー)が高いので、全身をめぐり必要な臓器に貯蓄される。それが、夕日とともに電位が下がって、今度は「合成」が行われるのです。
細胞の補修をしたり、新しい細胞をつくったり、余分なものは脂肪として蓄えられるわけですね。
宮:だから、昔からいわれているでしょう、寝る子は育つって(笑)。夜寝る子は育つのです。昼間授業中に寝ていても、育ちませんよ。
それは、単純に明るさの問題なのですか。
宮:朝日と夕陽の色が違うのはわかりますか? 朝日は黄金色に輝いている。夕陽は赤いでしょう。朝日は波長が短く、エネルギーが高い紫外線に偏っている。夕日は波長が長く、エネルギーの弱い赤外線によっている。紫外線は電位が高く、植物の成長を促す酵素に働きかける。だから、植物は朝日を浴びて伸びる。蜜を集める蜂も朝、飛びます。一日の基本的なリズムですから、それに合わせて生活することで心身の健康が取り戻せるんです。
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| マイナスイオンが見せる、たまゆら |
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もちろん、チーズづくりもそのリズムにのっとっている。
宮:牛乳は朝、しぼり、発酵させます。「分解」ですから、朝日とともに行うのがいいのです。チーズの熟成は「合成」ですから、電位の低い、夜の世界が良い。だから地下に入れる。地下一階にはマイナスイオンが充満しています。分解と結晶が繰り返されて、うまみ成分であるアミノ酸がつくられていく。熟成庫には札幌軟石を使っています。鉄はマイナスイオンを吸い上げて放電してしまうし、木は腐ってしまうから、石が良いのです。
熟成庫の湿度は85〜95パーセント。ずいぶん高い湿度ですね。
宮:チーズが熟成するためには、ある程度水分が必要なのです。機械を使って水分を増やそうとすると、チーズの表面に結露して衛生管理ができなくなる。ところが、マイナスイオンが豊富に供給されている空間では、空気中に浮かんだ小さな水滴の周囲をマイナスイオンが取り囲んで、お互いがくっつかない。結露しないのです。フラッシュをたいて熟成庫や牛舎で写真撮影をすると、マイナスイオンで囲まれた水滴「たまゆら」が写ります。 |
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搾乳のときも、マイナスイオンの力が使われています。
宮:搾乳は炭を敷いた部屋で行い、隣のチーズ工房に、一回だけポンプを使って運びます。チーズ工房の床をさげているので、自然の重力で流れていきます。ポンプを使って牛乳をかきまぜると、牛乳が傷むのです。搾りたての牛乳のカルシウムはイオン分解された状態にありますが、ポンプを使うとイオンが放電されてしまう。その上、かき混ぜることにより、空気が入ってカルシウムが酸化してしまう。酸化カルシウムは凝固しないので、Ca添加物を加えなければならなくなる。 |
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自然素材の家は人の心を癒してくれる 宮:「自然のリズムに従って生きる」ことは、人の心も癒してくれます。共働学舎新得農場は心に悩みを持った人のための場所でもあります。
最近、「みんな、神様をつれてきた」(地湧社)という著書を出されました。
宮:現在、60名いるスタッフの半数が、引きこもり、不登校、身体的な障害を持っているなど、さまざまな悩みを抱えた人たちです。そういう人たちに対して強要はしません。やりたいことをやり、休みたいときには休む。毎朝、今日は何をしたいかって尋ねるんです。最初はとまどいますよ。今まで、あれをやれ、これをやれと指示ばかりされてきたから。そのうちに、掃除をしたいとか、薪を割るとか、自分で考え、行動するようになる。いたずらしたいという人もいました。
心身ともに不健康になった人が、自分の意思で寝床から出てきて、なにかしらの生産活動をする。自分たちの生活費を稼ぐ。つまり自立です。そのためには、心身を健康にする環境も必要。それが、自然素材を使った家なんです。本当に美しい人は、内面が美しく輝いている。自然のリズム、宇宙の法則に従って生活することは、ストレスから解放されて本当の美しさを手に入れることにつながります。 |
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| ありがとうございました。 |
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